その他お祝い
慶事のお祝いごと、金婚式・銀婚式などのご紹介
社団法人日本マナーOJTインストラクター協会 監修
結婚記念日や七五三・長寿祝いなど、日本には人生の節目をお祝いする風習があります。しかし、近年始まったものなど、慶事の中には皆さまになじみの薄いお祝いも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、現在日本でお祝いされている様々な慶事をいくつかご紹介します。
夫婦のお祝いごと
日本で結婚記念日を祝う習慣は明治のころに広まったとされ、現在ではすっかり定着しています。固いきずなで結ばれた両親や祖父母が迎える特別な記念日に、心のこもったお祝いをプレゼントしてはいかがでしょうか。
金婚式(きんこんしき)
結婚して50年経った夫婦が行う記念日のお祝いのことです。金は光り輝く黄金のような豊かな関係を表し、「2人で過ごしてきた半世紀を尊いものとする」という意味が込められています。日本では海外の風習に倣い、夫婦間で金を使った品物を贈るほか、人生の大きな節目として、家族や親戚、親しい人と盛大に祝うことが多いようです。
銀婚式(ぎんこんしき)
結婚して25年経った夫婦が行う記念日のお祝いのことです。2人の関係を、磨けば光る奥深い美しさを持つ銀に例え、「夫婦で歩んできた人生の一区切りを祝う」という意味があります。日本で初めて行われた明治天皇の銀婚式、「大婚二十五年祝典」をきっかけに、結婚記念日を祝う風習が日本に広まったとされています。
ダイヤモンド婚式(だいやもんどこんしき)
結婚して60年(または75年)経った夫婦が行う記念日のお祝いのことです。地上にある鉱物で最も硬いとされるダイヤモンドを記念日の名称にすることから、半世紀以上続いた夫婦の硬い絆や「永遠の愛」を表しています。ダイヤモンド婚式を迎える頃には、ご夫婦のどちらも高齢となるため、基本的には「2人そろってこの日を迎えられた奇跡」を祝います。
赤ちゃん・子どものお祝いごと
昔は7歳まで育つ子どもは幸運と言われ、生まれた子どもの無事と健やかな成長を祝う行事がたくさん行われてきました。その中から現在も行われている、赤ちゃんや子どもに関するお祝いごとを一部ご紹介します。
お宮参り(おみやまいり)
赤ちゃんの誕生を祝い、「健やかに育ちますように」という願いを込めて神社にお参りを行う行事のことです。お宮参りの日は、地域によって諸説ありますが、「男の子は生後30~31日目」、「女の子は生後32~33日目」に行うところが多いようです。とはいえ、厳密に決まっている訳ではないため、母子の健康を第一に考え、真夏や真冬などの厳しい気候が続く時期を避けて行う方も増えています。
初節句(はつぜっく)
誕生後初めて迎える節句の日に、赤ちゃんの健やかな成長を祝い、今後の無病息災を願う行事のことを初節句といいます。節句とは、“季節の変わり目を祝う日”のことで、女の子は3月3日の「桃の節句(もものせっく)」、男の子は5月5日の「端午の節句(たんごのせっく)」に初節句を行います。お祝いでは、ひな人形や五月人形などを飾るほか、祖父母や親族を招いて祝い膳を囲むことが一般的です。
七五三(しちごさん)
子どもの成長を祝い、これから先の健康を願う行事のことです。基本的に、男の子は3歳・5歳、女の子は3歳・7歳を迎えた年の「11月15日」に行われていますが、最近では家族の都合のよい日を選ぶことが多いです。お祝いの方法は地域によって様々ですが、一般的には近隣の神社や寺に参拝するほか、記念写真を撮影したり食事会を催すことが多いようです。
長寿のお祝いごと
長寿のお祝いといえば「還暦」が有名ですが、日本にはほかにも一定の年齢でお祝いする習慣があります。これから紹介する長寿のお祝いを参考にして、ご両親・ご祖父母の思い出に残るお祝いを計画しませんか。
還暦(かんれき)
年齢が満60歳、もしくは数え年で61歳を迎えた年のお祝いのことです。人が生まれてから丁度60年で干支が一巡することが由来です。還暦を迎えた方が赤い“ちゃんちゃんこ”や“頭巾”を身に着けるという風習は、「干支が一巡することでもう一度生まれ変わる」という意味と、「魔除けの色である赤を身に着けると良い」という考えに基づくものです。
還暦以降の長寿祝いは、10の倍数・ゾロ目の年に!
長寿のお祝いごとには、縁起が良いとされる色があります。色には諸説あるため、以下に複数挙げさせていただきます。
◎緑寿(ろくじゅ)/66歳のお祝い
お祝いの色:「緑色」
◎古希(こき)/70歳のお祝い
お祝いの色:「紫色」または「藍色」
◎喜寿(きじゅ)/77歳のお祝い
お祝いの色:「紫色」または「黄色」
◎傘寿(さんじゅ)/80歳のお祝い
お祝いの色:「金茶色」または「オレンジ色」
◎米寿(べいじゅ)/88歳のお祝い
お祝いの色:「金茶色」または「ベージュ色」
◎卒寿(そつじゅ)/90歳のお祝い
お祝いの色:「白色」または「紫色」
◎白寿(はくじゅ)/99歳のお祝い
お祝いの色:「白色」
◎百寿(ももじゅ)/100歳のお祝い
お祝いの色:「白色」または「桃色」
ビジネスにおける慶事
慶事の中には、ビジネスシーンで迎える節目もいくつかあります。栄転・栄進や叙勲など、お世話になった方の慶事にお祝いのメッセージを送ることで、よりよい関係を築くきっかけにもなります。
栄転(えいてん)
今までよりもよい地位や役職に就くことのうち、“転任を伴うもの”のことです。「転任」の尊敬語であり、上司やお取引先企業さまの担当者が転任する際に用いられます。また、社内の同僚や部下などが、彼らの望む地位・役職に近づいた/就いた際にも使われます。
栄進(えいしん)
今までよりもよい地位や役職に進むことをさします。社内間で使われている「昇進(しょうしん)」と似た意味と持ちますが、こちらは主にお取引企業さまなどの「対外的」な人事異動を指します。
叙勲(じょくん)
国家または公共に対し功労のある方や、産業の振興、社会福祉の増進のような優れた功績や業績を挙げた方などに対して贈られる栄典の一つです。発令は、昭和の日<4月29日>と文化の日<11月3日>の年2回行われています。
褒章(ほうしょう)
国家または公共に対し功労のある方や、産業の振興、社会福祉の増進のような優れた功績や業績を挙げた方などに対して贈られる栄典の一つです。受章者の功績によって「紅綬褒章(こうじゅほうしょう)」、「緑綬褒章(りょくじゅほうしょう)」、「藍綬褒章(らんじゅほうしょう)」、「紺綬褒章(こんじゅほうしょう)」、「黄綬褒章(おうじゅほうしょう)」、「紫綬褒章(しじゅほうしょう)」のいずれかが与えられます。
最後に
日本の伝統に則り、人生の中で経験する慶事をいくつかご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?様々な慶事をお祝いすることで、ご親族をはじめ、大切な方とのよりよいコミュニケーションを築くきっかけになれば幸いです。
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