お悔やみ
弔電の文例とマナー。文案を考える際のポイントは?
社団法人日本マナーOJTインストラクター協会 監修
弔電は、身内や知人、会社関係者の訃報を聞いたものの、事情があって葬儀へ参列できない時、お悔やみの気持ちを伝えるためにお送りする電報のことです。
そんな弔電ですが、頻繁にお送りする、という方はおそらく少ないのではないでしょうか。
突然の訃報に接し、弔電を送る必要が出てきた際、『どのようなメッセージにすればよいのかわからない』と悩んでしまうこともあるかと思います。
そこで今回は、弔電のメッセージ作成のポイントと、役立つ文例をいくつかご紹介します。弔電の文案を考える際は、ぜひ参考にしてください。
文案を考える前に知っておきたいポイント3つ
まずは、弔電のメッセージを作成する前に押さえておくべきポイントをご紹介します。
突然の訃報に対応するポイントを事前に知っておくことで、受取人さまに失礼のない、心のこもった弔電を送れるでしょう。
その1:文案に悩んだ時は文例が便利
突然のお悔やみごとに、急ぎ弔電を手配する際、どのようなメッセージにすればよいか悩む方もいらっしゃるでしょう。そのような時は、この後ご紹介する文例を参考にするのはいかがでしょうか。また、ご遺族への配慮を織り交ぜるなど、ご自身の心がこもったメッセージを追加すると、より気持ちが伝わる弔電となることでしょう。
その2:差出人の情報は可能な限り記載しましょう
弔電に限らず、電報には差出人の情報を記載します。名前以外に住所や所属、連絡先なども載せておくと、ご遺族が誰からもらった弔電かを把握しやすいため、差出人の情報は詳細に記載するようにしましょう。なお、差出人名の記載の仕方については、個人で送るのか企業や団体として送るのかにより、それぞれ好ましい記載の仕方があるため、使い分けていただくとよいでしょう。
- ※メッセージ内に差出人のお名前やご住所を入れた場合、文字数に加算され、ページ数に応じた電報(メッセージ)料が必要です。
個人で送る場合
お名前のほか、「○○学校」「○○サークル」などの所属名を併せて記入すると、ご遺族から故人との関係性が一目でわかりやすくなります。
企業・団体として送る場合
会社名・部署名や肩書などを、お名前と併せて記入しておきましょう。
その3:故人の信仰していた宗教・宗派に注意しましょう
弔電には、「重ねる」、「また」など、使ってはいけないとされる『忌み言葉』以外に、故人が信仰していた宗教・宗派によっても使用を避けるべき用語があります。
例えば、仏教においての葬儀は、“故人を仏弟子にし、浄土へ送る儀式”とされているところが多いです。そのため、「迷う」や「浮かばれない」といった、故人が浄土へたどり着けないことを連想させる言葉の使用は避けるべき、といわれています。
その一方で、キリスト教においての葬儀は、多くの場合“故人が召されていったところにおられる神への礼拝の儀式”とされています。そのため、「成仏」・「合掌」など、キリスト教で信仰されている神以外に祈りを捧げることを意味する他宗教の用語は避けましょう。
また、同じ宗教であっても、宗派により使える言葉が変わってくるので、電報を送る前に確認しておく必要があります。
宗教で変わる使用してはいけない用語の一例
- ・仏教・・・「迷う」「浮かばれない」など、故人の魂が浄土にたどり着けないことを連想させる言葉
- ・キリスト教・神道・・・「冥福」「供養」「成仏」「弔う」「仏」「合掌」といった仏教用語などの他宗教の言葉
故人との関係性で選ぶ「文例」まとめ
弔電のメッセージは、親族や親しい友人、会社関係など、送り主と故人の関係によって変わってきます。そこで、弔電のメッセージに使える文例を、故人との関係別にご紹介します。
親族や友人に送る時
故人と親しい間柄だった場合は、印象的だったエピソードなどを添えるとよいでしょう。喪主やご遺族に追悼の意を伝えるとともに、ご遺族の気持ちに寄り添うメッセージを盛り込んで、心のこもった弔電にしましょう。
親しい間柄の方へのメッセージに参考いただける文例
・訃報に接し、悲しみでいっぱいです。いつもうれしそうな笑顔で迎えてくれたおばあちゃん。私達をどんなに大切に思ってくれていたか、いつも胸の中にあります。おばあちゃんのように優しく、力強く生きていきます。天国から見守っていてください。ありがとう、おばあちゃん。
・幼なじみの友との別れの報に接し、悲しみでいっぱいです。たくさんの思い出をありがとう。どうぞ安らかにお眠りください。
・●●●様の突然の訃報に接し、言葉を失っています。優しく明るいお人柄であっただけに、ご遺族の皆様のご心痛はいかばかりかとお察し申しあげます。お力落としのことと存じますが、どうか、お気持ちを強く持たれますよう心よりお祈り申しあげます。
職場の上司や取引先の方に送る時
仕事で関わった方に弔電を送る際は、会社全体・所属部門・担当グループなど連名で送ることが多いです。また、個人的な感情を盛り込むよりも、簡潔に弔いの意を伝える文が好まれる傾向にあるため、状況にあったメッセージを意識して作成しましょう。
仕事関係の方へのメッセージに参考いただける文例
・●●●様のご訃報に、当社社員一同、謹んで哀悼の意を表します。ご遺族の皆様ならびに社員ご一同様に、心からお悔やみ申しあげます。
・●●●様のご逝去に際し、惜別の念を禁じ得ません。ご功労に敬意を表しますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。
・このたびはご丁重なご挨拶をいただきまして恐れ入ります。書面におきまして御社●●●様のご訃報に接し、弊社社員一同謹んで哀悼の意を表します。ご遺族の皆様並びに社員ご一同様に心よりお悔やみを申しあげます。
ご紹介した以外にも、NTT西日本の電報には色々なパターンの文例が用意されていますので、ご自身の気持ちをより伝えられるものを選ぶとよいでしょう。
最後に
弔電におけるメッセージ作成のポイントと具体的な文例をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。故人を偲び、ご遺族の方々を労う気持ちをしっかりとお伝えするためにも、メッセージを考える際は、今回ご紹介したポイント・文例をぜひ参考にしてください。
▼弔電についてはこちらの記事でもご紹介しています。
弔電(ちょうでん)の送り方 | 弔電の仕組み・申込み方法・マナーをわかりやすく解説!
公開:
更新:
NTT西日本の電報申込みについて
電報のお申込みならNTT西日本。午後2時までのお申込み完了で、当日中に全国※へ電報をお届けします。
- ※一部エリア及び年末年始(12/31~1/3)は配達員による配達はできません。
- ※配達エリアが限定された商品もあります。
おすすめコラム
審査 24-887