お悔やみ
弔電の宛名は誰宛にする?宛名を喪主以外にしたい、喪主が分からない場合の対処法やマナーもご紹介
社団法人日本マナーOJTインストラクター協会 監修
訃報を聞いたもののお通夜や葬儀、告別式に参列できない時、お悔やみの気持ちを伝えるために送る電報のことを、弔電といいます。
この弔電、聞き覚えはあっても頻繁に送るようなものではないため、実際の手順や注意点については知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで、いざという時に慌てることのないよう、弔電の基本マナーについてご紹介します。
最初に先方へ確認すること
まずは、弔電を送るにあたり必要となる情報をご紹介します。突然の訃報であっても落ち着いて、先方へ確認しましょう。
通夜・葬儀・告別式の日時と場所
弔電は、受取人の住所ではなく、通夜・葬儀・告別式の会場へ直接送ります。そのため、お届け先となる斎場名と住所を必ず確認しましょう。
また、弔電は告別式で読み上げられるのが一般的とされています。葬儀・告別式の数時間前までには間にあうよう手配しましょう。
故人と喪主のお名前、続柄
弔電の受取人は、故人ではなく喪主とするのが一般的とされています。訃報を受けた際には故人だけではなく、喪主のお名前(フルネーム)もしっかりと確認しましょう。
また、喪主と故人の関係性によって弔電における敬称が変わってくるため、故人と喪主の続柄も必ず確認するようにしましょう。
先方の宗教
弔電には、故人が信仰していた宗教によって、使用を避けるべき用語があります。また、同じ宗教でも宗派によって使える言葉が変わるので、注意が必要とされています。
<仏教の場合>
葬儀は「故人を仏弟子にし、浄土へ送る儀式」とされるため、故人の魂が浄土へたどり着けないことを連想させる言葉は避けましょう。また、「天国」は他宗教の概念のため、同じく避けたほうがよいでしょう。
(例)「迷う」「浮かばれない」「天国」
<キリスト教や神道の場合>
葬儀は「故人が召されていったところにおられる神への礼拝の儀式」とされるため、キリスト教・神道で信仰される神以外に祈りを捧げることを意味する他宗教の用語は避けましょう。
(例)「冥福」「供養」「成仏」「往生」「弔う」「仏」「合掌」
喪主が知人ではない場合の宛名
前述の通り、弔電は喪主宛に送るのが一般的です。ただし、喪主が自分の知人であるとは限りませんし、その場合、喪主ではなく知人本人に弔電を送りたいという方もいるでしょう。
しかし、斎場に送ることを考えると、喪主でも故人でもない知人の名前宛の弔電が届いてしまうと、受取側を混乱させてしまいかねません。
喪主以外の方に弔電を送りたい場合でも、喪主のお名前を確認した上で、宛名は「〇〇(喪主のお名前)様方 〇〇(渡したい知人のお名前)様」としましょう。
弔電を送る際の注意点
先方へ必要事項を確認したら、弔電の手配を始めましょう。その際に、気を付けるべき点をご紹介します。
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差出人の情報はなるべく詳細に
弔電に限らず、電報の文面には差出人の情報を記載します。お名前のみでも可能ですが、式で電報を披露される場合に司会者の方が読みやすいように、氏名等に電報 太郎(でんぽうたろう)といったように、読み仮名をつけておくと親切です。
ご遺族が把握しやすいよう、学校名、団体名、会社・部署名などの所属や肩書なども記載しておくと丁寧です。
併せて、ご遺族の方がお礼状などを出す際に手間がかからないよう、住所や連絡先も記載しておくことが望ましいです。
- ※メッセージ内に差出人のお名前や住所などを入れた場合、文字数に加算され、ページ数に応じた電報(メッセージ)料が必要です。
また、連名の場合は目上の方から順に名前を並べますが、人数が多い場合(目安として5名以上)は「〇〇一同」とするとよいでしょう。
宛名には喪主のお名前を
前述の通り、弔電は喪主宛に送るのが一般的です。もし、喪主がどなたか分からない場合は、「(故)〇〇 ご遺族様」「(故)〇〇 ご遺族様」と記載しましょう。
また、社葬の場合は、会社宛になるケースがあったり、受取人様も会社の代表者や葬儀委員長宛にされる場合もありますので、あらかじめ確認しておきましょう。
送り先は通夜・葬儀・告別式の会場
こちらも前述の通り、弔電は通夜・葬儀・告別式の会場へ直接送ることになります。斎場名と住所は正確に把握しておきましょう。
弔電ならではの書き方マナー
最後に、弔電の文面におけるマナーについて。文例や、避けるべき忌み言葉、弔電ならではの敬称をご紹介します。
文面は故人との関係に合わせる
弔電のメッセージは、故人との関係性によって変わってきます。
<親族や友人に送る場合>
シンプルな一文のみでも構いませんが、故人と親しい間柄だった場合は、思い出や人柄がわかるエピソードなどを盛り込んだメッセージにすると、偲ぶ気持ちが伝わりやすいでしょう。また、ご遺族を労う一言を添えるのもよいでしょう。
(シンプルな例)
■ご逝去の報に接し、心からお悔やみ申しあげます。
■○○様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申しあげますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。
■ご生前の笑顔ばかりが目に浮かびます。どうぞ安らかな旅立ちでありますよう、心からお祈りいたします。
(エピソードや労いを含む例)
■訃報に接し、悲しみでいっぱいです。いつもうれしそうな笑顔で迎えてくれたおばあちゃん。私達をどんなに大切に思ってくれていたか、いつも胸の中にあります。おばあちゃんのように優しく、力強く生きていきていきます。天国から見守っていてください。ありがとう、おばあちゃん。
■幼なじみの友との別れの報に接し、悲しみでいっぱいです。たくさんの思い出をありがとう。どうぞ安らかにお眠りください。
■〇〇様の突然の訃報に接し、言葉を失っています。優しく明るいお人柄であっただけに、ご遺族の皆様のご心痛はいかばかりかとお察し申しあげます。お力落としのことと存じますが、どうか、お気持ちを強く持たれますよう心よりお祈り申しあげます。
<職場の上司や取引先の方に送る場合>
仕事で関わった方に対しては、会社全体か所属部門、担当グループなどの連名で送る場合が多いため、個人的な感情ではなく、簡潔に弔いの意を伝えましょう。
(例)
■ご逝去を悼み、故人のご功績をたたえ、心からお悔やみ申しあげます。
■〇〇様のご訃報に、当社社員一同、謹んで哀悼の意を表します。ご遺族の皆様ならびに社員ご一同様に、心からお悔やみ申しあげます。
■〇〇様のご逝去に際し、惜別の念を禁じ得ません。ご功労に敬意を表しますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。
また、文面にお悩みの際は、D-MAILサイトの「文例一覧」をご活用ください。様々なパターンの文例から、最適なものをお選びいただけます。
さらに、文例をベースにオリジナルメッセージを作成することも可能です。
故人への哀悼の想いに加え、ご遺族をいたわる一文も添えてみてはいかがでしょう。
【ご遺族をいたわる気持ちを伝える一文】
喪主様はじめ、ご遺族の皆様方におかれましては、お力を落とされることのございませんよう、時節柄、どうぞご自愛くださいませ。
ご家族の皆様、お力落としのことと存じますが、体調をくずされないようどうぞご自愛
くださいませ。
ご家族の皆様におかれましては、お疲れの出ませんよう、どうぞご自愛くださいませ。
忌み言葉は使わない
弔電で使用を避けるべき忌み言葉として、直接的な「死去」といった言葉や、不幸が繰り返すことを連想させる重ね言葉「重ね重ね」「再び」、死や苦労を連想させる言葉「死」「苦しむ」、数字「四」「九」などがあります。
詳しくは、下記ページをご参照ください。
敬称は間違わないよう慎重に
敬称とは、相手への敬意を示す言葉。「〇〇様」「〇〇殿」などが一般的ですが、弔電には特有の敬称が使われます。さらに、故人と喪主(または弔電の受取人)の続柄によって使う敬称が変わるため、注意が必要になります。
(例)
<故人が喪主の父の場合>ご尊父(そんぷ)様、お父様
<故人が喪主の母の場合>ご母堂(ぼどう)様、お母様
<故人が喪主の祖父の場合>ご祖父様、御祖父(おじい)様
<故人が喪主の祖母の場合>ご祖母様、御祖母(おばあ)様
詳しくは、下記ページをご参照ください。
最後に
このように、弔電には色々なマナーがあります。しかし、事前に知っておけば、突然の訃報にも慌てず、故人を偲ぶ気持ちを十分に伝えることができますね。。今回ご紹介した内容を、ぜひ参考にしてみてください。
▼弔電についてはこちらの記事でもご紹介しています。
弔電(ちょうでん)の送り方 | 弔電の仕組み・申込み方法・マナーをわかりやすく解説!
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