お悔やみ

弔電のお礼やお返しはどうする?お礼状の文例と基本マナー

社団法人日本マナーOJTインストラクター協会 監修

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身内に不幸があった際に、親族をはじめ親しい方から弔電(ちょうでん)をいただくことがあります。お通夜・葬儀後の慌ただしい中、弔電(お悔やみの電報)へのお礼はどうすればよいのか、悩む方も多いのではないでしょうか。
ここでは弔電に対するお礼の基本マナーを、お礼状の文例とあわせてご紹介いたします。
家ごとの慣習や宗派による違いもあるため、通例のマナーを踏まえつつ、身近な方へ過去の慣例を確認しておくとより安心です。

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弔電に対するお礼の基本マナー

弔電をいただいたら、お礼状という形でお礼をすることが一般的です。お礼のタイミングや形式など、基本マナーをご紹介いたします。

お礼のタイミング

葬儀を終えてから1週間以内を心がけましょう。葬儀のすぐ後は心身に疲れがたまりがちです。無理は禁物ですが、弔電を受け取ったことと葬儀が滞りなく終了したことを知らせる意味もあるので、なるべく早い方がよいでしょう。

メールや電話でもよい?

正式なお礼は、相手方に出向いて直接伝えることですが、近年ではお礼状などでお礼をすることが一般的です。お礼状も略式となりますので、文中で一言「略儀ながら…」と触れるとよいでしょう。下記で文例を紹介していますので参考にしてください。
弔電のお礼をメールやメッセージアプリなどで済ませることは、基本的に避けた方がよいでしょう。電話の場合は、親しい間柄なら故人の思い出を語りあうこともできます。少しでも元気な声を伝えて安心してもらいたいときなどは、電話もよいでしょう。

お礼の品は用意すべき?

基本的に弔電へのお礼で品物を用意する必要はないでしょう。かえって相手が気を使ってしまうこともあります。
ただし、他に香典・供物・供花などをいただいた場合は、別途その3分の1から半値ほどの品物を忌明けにお返しするのが通例です。
最近では、プリザーブドフラワーやお線香などが一緒になった電報台紙も増えてきました。この場合、お礼の品は用意しなくてもマナー違反にはなりませんが、「お礼状だけでは気持ちが伝えきれない」「立派な電報をいただき、何らかのお礼がしたい…」そう思われるときは、お供えをいただいたと考え、3分の1から半値ほどの品物をお返ししても構いません。
お礼の品としては石鹸やタオル、緑茶やキャンディなどが多く選ばれます。包装には一般的に弔事用のし紙(掛け紙)をかけ、黒白結び切りの水引を使います。関西・西日本の一部では「黄白の水引」を用いるなど、地域によって異なる場合もあるようです。

具体的なお礼状の例

早くお礼状を送ろうとしても、具体的なメッセージをすぐに思い浮かべるのはなかなか難しいものです。葬儀を無事に終えたことや、故人に代わって生前お世話になったことへの感謝などを書くことになりますが、ここでは一般的なお礼状の文面をご紹介します。 下記の文例を参考に、弔電でいただいた温かい言葉に対して、自分らしいお礼の言葉も付け加えるとよいでしょう。

手紙の形式

はがき、もしくは、白無地の便せんに書いて封筒で送るとよいでしょう。
はがきの場合、デザインは白やグレーなど控えめなものが無難でしょう。
封筒の場合、事務的な茶封筒は避け、白無地でフォーマルな一重の和封筒を選ぶとよいでしょう。

書式

縦書きで用意しましょう。
文章作成にはパソコンも一般的ですが、手書きにするとより印象深く、気持ちが伝わります。相手や状況に合わせて使い分けるとよいでしょう。

手書きの場合の筆記具

もっとも格式が高いのは毛筆です。特に目上の方に差し出す場合は毛筆が最適とされています。毛筆が苦手な場合は、筆ペンや万年筆を使用してもよいでしょう。はがき用のサインペンを用いる場合もありますが、ボールペンはなるべく避けた方が無難です。


お礼状の文例‐個人の場合‐

謹啓 このたびは 亡父 ○○儀の葬儀に際し ご多用中にも関わらずご鄭重な弔電を賜り厚く御礼申し上げます
おかげさまで葬儀も滞りなく済みましたことをご報告いたします
亡父にかわり生前のご厚情に感謝いたしますとともに 今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます
略儀ながら書中をもちまして謹んでお礼申し上げます
謹白

○○○○年○月○日
(はがきの場合)住所
喪主名
(必要なら親族名や、「親族一同」と記載する)

拝啓 このたび 故 ○○儀の葬儀に際し ご多用中にも関わらずご丁寧な弔電をいただき ありがとうございました
お心遣いに励まされ おかげさまで滞りなく葬儀を執り行うことができました
茲に生前のご厚情に感謝いたしますとともに 今後も変わらぬご指導いただけますようお願い申し上げます
本来ならお伺いしてお礼を申し上げたいところではございますが 略儀ながら書中にて失礼いたします
敬具

○○○○年○月○日
(はがきの場合)住所
喪主名
(必要なら親族名や、「親族一同」と記載する)

お礼状を書く際のポイント

  • ・毛筆文章の名残で句読点は使わず、縦書きにします。

  • ・あらたまった文書では、冒頭の挨拶(頭語)と締めの言葉(結語)に「謹啓・謹白」がよく使用されます。「拝啓・敬具」の組み合わせも一般的ですが、「謹啓・謹白」の方がさらに丁寧になります。頭語と結語はセットになっているので正しい組み合わせで使うことが重要です。

  • ・故人名は「亡父 ○○儀」「故 ○○儀」など、名前の後に「儀」を付けるとより丁寧ですが必須ではありません。

  • ・「茲に」は「ここに」と読みます。喪中文例でよく使用される言葉です。

  • ・相手方に出向いて直接お伝えすることが本来のお礼作法ですので、略儀であることを一言添えるとよいでしょう。

  • ・故人と縁が深い相手に送る場合、「親族一同」と喪主名の横に記載します。

お礼状の文例‐会社宛の場合‐

謹啓 皆さま方におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます
このたびは 亡父 ○○儀の葬儀に際しご鄭重な弔電を賜り ご芳情のほど有難く厚く御礼申し上げます
おかげさまで葬儀も滞りなく済みましたことをご報告いたします
略儀ながら書中をもちまして謹んでお礼申し上げます
謹白

○○○○年○月○日
(はがきの場合)住所
喪主 ○○
(必要なら親族名や、「親族一同」と記載する)

お礼状を書く際のポイント

  • ・会社宛の場合は「皆さま方におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます」といった複数に向けての挨拶を添えるとよいでしょう。

  • ・勤務先から会社の経費で手配された弔電に対しては、口頭でお礼を言うのみでよいとしている場合もあります。
    会社の慣習によりますが、忌引き明けで出勤した際は、まず上司、それから同僚への挨拶を行うことがマナーですので、その際に口頭で弔電に対するお礼も述べるとよいでしょう。

最後に

弔電に対する基本的なお礼のマナーをご紹介いたしました。
故人とのお別れに際し、心のこもった弔電を送ってくださった方には、感謝の気持ちをお伝えしたいものです。
ご遺族が少しでも滞りなくお礼ができるよう、お役に立てば幸いです。

【弔電を送る場合】タイプ別 おすすめ弔電台紙

シンプル・定番

刺しゅう「永菊」(えいぎく)
電報台紙料金:2,420円(税込)+電報(メッセージ)料 ※1
小菊の刺しゅうを施し、周りに銀色の箔をあしらった上品な台紙です。お悔みの気持ちをシンプルに伝えたいといった場合におすすめです。

お線香付き

おし花「慕情」(ぼじょう)<線香(哀星)付き>
電報台紙料金:4,620円(税込)+電報(メッセージ)料 ※1
チャコールグレーの台紙に、おし花を組み合せた台紙です。日本香堂製の3種のお線香を添えてお届けします。葬儀・通夜に参列ができない場合、お悔みの気持ちを伝えるのに、お線香のついた台紙を送るとより丁寧です。

プリザーブドフラワー

プリザーブドフラワー「想藍」(そうあい)※一部造花等使用 ※2
電報台紙料金:9,130円(税込)+電報(メッセージ)料 ※1
落ち着きのある藍色のフレームに、白、紫、ブルーのバラを中心に上品にアレンジを施したプリザーブドフラワー(一部造花等使用)の電報です。重要な取引先などに送る弔電は美しい花々をアレンジした、高級感のあるものがおすすめです。
※1
  • 電報台紙料金以外に、ページ数に応じた電報(メッセージ)料が必要です。
  • 電報(メッセージ)料には、消費税がかかります。
  • 商品については、品切れまたは予告なく変更する場合がございますので、ご了承ください。
※2
  • 本商品のアレンジには、プリザーブドフラワー(加工した生花)と造花等を使用しております。
  • プリザーブドフラワーは自然の花を使用しておりますので写真と若干違う場合がございます。予めご了承ください。

▼弔電についてはこちらの記事でもご紹介しています。

弔電(ちょうでん)の送り方 | 弔電の仕組み・申込み方法・マナーをわかりやすく解説!

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